できるまでやってみる(2)

前回の「できるまでやってみる(1)」の続きですが、では、繰り返し練習さえすれば、必ずうまくなるのか、というとそれだけではない部分があると思います。

私は、どちらかというと、小さい時から飲み込みが遅いタイプでした。人が2、3回で出来ることが出来なくて、物事がなかなか上達しないということがよくあり、パッと出来てしまう人がうらやましいなと思っていました。

そういう時に、「練習すればできるよ」ってたいてい言われます。でも、いくら好きでも、練習をたくさんしてもダメという物もありました。

向き不向きもあるとは思いますが、出来るようになった事と、出来なかった事との差って何だろうって、振り返って考えていた時に、理屈が分かって練習していたかどうかという点ではないかと思ったのです。

なぜそうしないといけないのか、どういう理屈なのか、目的は何かなどを説明してもらって、それを理解するようにして練習したことについては、ある程度上達できていたと思いますし、練習する時のイメージもわきやすかったような気がします。

「やってみれば分かる」とか「手や体が覚えるまで練習する」というのは確かにそうですし、試行錯誤の過程を飛ばして最初から答えを知っているのでは、本当に身に付かない、応用が効かないという点もあるかもしれません。

しかし、理屈が分かっていても、実際には、すぐにその通りに出来ないから、練習するのだとも思いますし、原理や理由・目的を理解して、さらに、できるまで練習を繰り返す方が、練習の質も上がるとも思うのです。

そういうわけで、オフルームビーズワーク教室では、理由や目的などをよく説明しています。

説明することが多い内容の場合や、説明だけでは把握しづらい内容の場合は、簡単に説明して、少し作業してもらいます。
その後、詳しく説明して、また作業してもらうようにすることもあります。

実際には、説明を聞いただけでは全部理解できないもので、少し出来るようになって初めて、その説明の意味がよく分かるのではないかと思います。

その上で、練習を繰り返していくと、うまくいかない部分を、自分で修正できるようになっていくのだと思います。

一人で練習している場合は、自分でそれを見つけ出さないといけないので、少し時間がかかるとは思いますが、方法はあると思います。

例えば、ある説明の箇所が、なぜこれをする必要があるのかと疑問に思ったら、まずその通りに作業してみます。
次に、その説明の通りにしないで作業してみます。
すると、結果に差が出てきますので、なぜその作業が必要だったのかが分かると思います。