スクエアステッチですき間をうめるように編む時の注意

下の写真のように、ネックレスのパーツに使っているボールの仕上げの注意点について書いておきます。

このボールはプレイテッドヘリンボーンステッチで、ボールの真ん中辺りを編み、ボールの上側と下側は、スクエアステッチですき間をうめるように編んで作ります。

ボールの形がきれいにならないという場合のほとんどは、スクエアステッチでの作業の際に、ビーズを多く入れ過ぎているのが原因です。

このボールの場合は、スクエアステッチで、目を減らしながら2段編みますが、1段目、2段目ともに、ビーズを入れ過ぎると、ボコボコしたいびつな形になってしまいます。

内側にいくほど、極端にスペースが少なくなるので、ビーズの数も思ったほど入らないと思って、極端に減らすように作業します。

もう1つの原因としては、スクエアステッチに入る前の段のビーズに糸を通して、糸を引く作業の際の、糸の引き具合が弱いことも挙げられます。

糸の引きが弱いと、残っているスペースが広くなり、ビーズを多く入れてしまいがちです。
そして、作業後、糸始末をする時に、スクエアステッチの前の段の所に糸を通していくと、よく締まって、結果としてスクエアステッチで作業した部分のスペースを縮めるようになり、スクエアステッチで編んだ部分のビーズを押し出してしまい、いびつな形になります。

また、スクエアステッチで作業するのは、ボールの上側と下側の2箇所ですが、上側に入るビーズの数と下側に入るビーズの数は必ずしも同じではない点にも注意する必要があります。

スクエアステッチに入る前の段のビーズに糸を通して、糸を引く作業の際に、上側のスペースと下側のスペースが同じ大きさになっていないことがあるからです。
上側で1段目13個入れて、2段目で6個入れたから、下側でも同じ数を入れるのではなく、スペースに応じた数を入れるようにするときれいに仕上がります。

もう1個ビーズを入れると多いし、入れないと足らないし、どちらにしようかと迷う場合は、入れない方がいいです。
形が整うことの方を優先した方が、きれいな仕上がりになります。

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上記のステッチを使ったキットは、KT213-3NEのページで販売しています。

KT213-3NEのネックレスについては、プレイテッドヘリンボーンステッチを使ったオフルームビーズワークの本にも掲載されています。

プレイテッドヘリンボーンステッチの応用の方法(1)

2012年4月に「プレイテッドヘリンボーンステッチを使ったオフルームビーズワーク」という本を出版しました。
その中で、円形のプレイテッドヘリンボーンステッチは、アクセサリーのパーツとして利用しやすく、応用範囲も広いです。

例えば、ネックレスの留め具としての、トグル(マンテルとも言います)の輪の部分ができます。
通常トグルは、下記写真のような金属製品の物が販売されています。

しかし、このネックレスの留め具のトグルは、ビーズで出来ています。本書のP.34の「円形のペンダント」と同様の作り方で、出来ます。
段数を増やすだけでなく、円形の一番外側に来るビーズの数や大きさを変化させても、円の大きさを変えることが出来るので、好みのサイズの輪が出来ます。
ビーズ2個分の厚みもありますし、糸をよく引いてしっかり出来上がると、かなりの堅さになりますので、十分実用的なトグルの輪となります。

バーの部分はペヨーテステッチで編み、太ければ内側に竹ビーズやTピンを切った物を芯として入れています。

上の写真では、チェーンと一緒に仕上げていますが、金属を使わず、ビーズのみで仕上げるようにすると、金属アレルギーの方にもおすすめできます。

tiny_bk01_plaited_photo円形の外側のビーズだけでなく、内側のビーズを変化させたり、模様の入れ方を工夫すると、いろいろデザインすることができます。
もちろん、この輪をアクセサリーのパーツの1つとして使うこともできます。

「プレイテッドヘリンボーンステッチを使ったオフルームビーズワーク」の本は、こちらで販売しています。

プレイテッドヘリンボーンステッチの応用の方法(2)
プレイテッドヘリンボーンステッチの応用の方法(3)
プレイテッドヘリンボーンステッチの応用の方法(4)